それは女性にとって共通の願いです。
その願いを叶えるために、marcheurは、
商品を使っていただく
お客様に寄り添いながら歩んできました。
お客様の要望に耳を傾け、商品を企画し、自社で開発する。
時間をかけ、コストをかけても、
自信をもってお薦めできる商品ができるまで、諦めない。
それは、いつも傍にお客様がいるから。
商品の向こうにいるお客様の笑顔が見たいから。
marcheurは、その想いで前に進んできました。
その歩みはゆっくりかもしれません。
でも、一歩一歩踏みしめて進むことが
私たちにとっては大切なのです。
大地に蒔いた種を大切に育てるように、
私たちは、マルシュールの商品を手にとって
いただいた方とのご縁を大切に育てられる
メーカーでありたいと願っています。
1964
東京オリンピックが開催された1964年、マルシュールの創始者、
片山芳枝は外資系の大手化粧品メーカーに入社しました。
高度経済成長期のさなか、東京の女性たちが美を彩る新たな化粧品に熱い眼差しを
送っていた時代です。片山は当時、20歳代半ば。
国内の化粧品メーカーの販売員として実績を挙げていたことを評価されての大抜擢でした。
採用されたのはメイクアップ商品を中心にブランド力の高さで欧米市場での地位を
獲得した化粧品メーカーでした。片山はデパートの売り場に立つ販売員の教育を担当。
外資系メーカーが日本で市場を開発するのにともない、
商品の素晴らしさをお客様に伝えられるスキルを販売員たちに教育していきました。
1967
片山が心がけたのはお客様一人ひとりを深く理解すること。メイクアップに関しての適切な情報を提供することはもちろん、購入していただいた商品の記録をつけながら、次の商品購入のタイミングをお客様一人ひとりにアドバイスできるよう販売員を指導しました。
世界的なブランド力と商品力によって、その外資系の化粧品メーカーは右肩上がりに市場を拡大していきましたが、その成長の基盤には「人間力」重視の人材育成を推進した片山の貢献があったのです。
片山は22年間、同社で美容部長を務めたのち、国内の大手メーカーに教育部長として移籍し、2年間にわたり美容接客のプロたちを育てていきます。
1985
転機が訪れたのは1980年代の半ばでした。東京・表参道にファッション、文化の情報発信拠点となる商業施設のオープンが決まりました。この商業施設では、ヘアメイクやエステ、ネイルサロンなどを兼ね備えた総合美容フロアを企画。片山はそのプロデューサーに抜擢されたのです。片山は化粧品メーカーを辞めて独立。自らの会社を設立し、この美容フロアのプロデュースと運営を手がけ始めました。
これを機に、片山は美容に関する幅広い知見と人脈、そして人材育成の経験を生かして美容コンサルティング会社を設立します。また、米国のカリフォルニアで、色彩に関するコンサルタントの研修も修了。美容の総合力を生かし、化粧品メーカー、アパレルブランド、エスティックサロンとクライアントの幅を広げていきました。
実際にお客様に接するエステティシャンや販売員が自信をもって販売できる商品を提供する。お客様の厳しい要望を真摯に受け止め、妥協のない姿勢で商品開発に取り組む。こうして、片山のものづくりの理念は培われていったのです。
エステサロンでの評価が高まると、片山の企画する化粧品を求める声が寄せられるようになりました。片山は、「私が信じるものをみなさんにお渡ししたかった」と考え、1985年7月1日にオリジナルの化粧品ブランド「marcheur(マルシュール)」を創始しました。marcheurとはフランス語の「前進する」のmarcheから生まれた言葉。商品づくりを通じて、女性の美をサポートする活動をより一層前に進めたいという片山の思いが込められています。
1987
marcheur では、1985年にスキンケアを発売し、1987年にはメイクアップをラインナップしました。marcheurのメイクアップの特徴は、美を彩るだけでなく、スキンケアを大切にしていること。肌そのものを整える心地よさを感じながら、仕上がりの美しさに心を満たされます。美と健康の源はひとつ。marcheurは美を求める女性たちにとっての深い充足感と華やかな高揚感を追求しているのです。
近年は「トリートメントリキッド」が大ヒット。3種類の植物エキスを配合したリキッドがきめ細やかで美しい肌を演出します。また、「クリーミィコンシーラー」は3色のコンシーラーで自分にあった肌色を作れるとともに、クリーミィな質感と優れたトリートメント効果が人気の商品です。
1989
様々な会社から寄せられた依頼の一つに、大手エステサロンのオリジナル化粧品の開発がありました。片山は、1989年1月25日に美美研究所を設立。同研究所において、化粧品メーカーで約25年にわたり培ってきた経験と自らの価値観を投入したメイクアップやスキンケアの商品を開発したのです。商品開発と製造には、日本トップの化粧品開発の技術者たちの協力も得ました。
片山はエステサロンに化粧品を供給するだけでなく、エステティシャンたちにメイクやスキンケアの技術を指導するために、自社の美容指導員を全国の店舗に派遣しました。片山にとって、化粧品メーカーになることは、商品を供給するだけでなく、商品を手にとっていただくお客様に接するスタッフを育てることも意味していたのです。その人材教育を重視する姿勢は現在も貫かれています。
2016~
女性たちの美を実現するためにmarcheurが一貫しているのは、商品の企画と開発を必ず自社で行うこと。お客様の要望に真の意味で応えるものづくりを追求したいから、自分たちが納得した商品でなければ決して世に出すことはありません。
化粧品は使い続けなければ、そのよさは実感していただけません。だからこそ、marcheurは、出会えたお客様とのご縁を大切にしたいのです。
お客様を裏切らない。中途半端なものづくりはしない。その積み重ねの上には、きっとお客様の笑顔がある。こういった信念を貫くことこそが、これまでのmarcheurを創り、そして、これからのmarcheurを創っていくのです。